knock on wood

日々の記録帳

林真理子さんの「死ぬほど好き」という本を読んだ。数ヶ月前に読んだ「野ばら」がまあまあ(★2つ程度)だったけど、この前読んだ林さんの「本を読む女」はとてもよかったので、作品によっては好きなものもあるかもしれない、もう少し他のものも読んでみようと思って借りてみたのだけど失敗だった。短編数本で構成されている本なのだけど、半分くらいしか読めずに閉じてしまった。どの話の主人公もが、目的のために他人を利用しているのが駄目だった。恋人(あるいは夫や妻)以外の人間とムフフになるというのが駄目なのではなく、計算ずくなのが駄目なのだ。そしてそれを正当化しているところも苦手な部分だった。本としてはそこが狙いというのか、風刺というのか、スパイスだったんだろうけど、私は物語としは楽しめず、後味も悪かった。
今、ひとりの友人と少し距離を置こうと思っているのだけど、その理由というのが、やはり他人を利用するということだ。私が利用されているということではなくて(かもしれないけど、疑ったことはない)、ある時彼女が他人を利用していることを得意期に話してきたときは脱力した。脱力の感覚を身をもってしった貴重な経験です。