knock on wood

日々の記録帳

Nのために

Nのために

読了。一気に読むほど引き込まれず、途中ダルーってなって、でも我慢して読んでいたら後半また面白くなってきた。個人的にはもう一章欲しい。蛇足になるのかな。でも物足りない感じ。正直、よくよく考えてみると「Nって誰?どのN?」と思ってしまったりもする。「ああそうか!」と、すっきり思い当たることもなく、「ああ、そうなのかぁ……」と愕然とすることもない。この小説は、誰か一人の深い内面ではなく、事件にかかわる人の内側を少しずつ暴露してゆくという、著者のこれまでの作品と同じような形で組み立てられていて、いつもながら読み終わった後に少しだけ釈然としないものがある。それでも新作があれば読んでみたいと思ってしまうんだなー。