knock on wood

日々の記録帳

人生が嫌になる

お茶の間で(リビング?)DVDやビデオを見て、終わった瞬間にテレビに切り替わる時ありますよね。で、いきなり流れてきた映像は別に見ようと思ってたものでもないし、特別面白くもないのに、気が付くと30分くらい経っていて「あ、見ちゃった」ってなる時ないですか?もちろんその間は、ディスクトレイも開けっ放しで。
先週の土曜日がまさしくこんな状態で、夜ご飯を食べながらDVDを見てて、終わっちゃったなーって思ったらNHKトーク番組が放送されていて、しばし見入ってしまいました。それは、多分「ニート」とか「フリーター」をテーマに、やんややんやと語り合うというような番組だったんだけど、定職に付いていない若者側から『つーかよ、仕事、仕事ってそんなに大事か?家族とか愛する女とかさ、人間ってもっと大事なもんあるべ?』とか、やはり定職には付かず、路上で物を売っている女の子は『別に誰かの役に立ちたいとか、そんな大袈裟なことじゃなくて、自己満足なんです』とかっていうような、もしかして台本あんの?的な意見が出てきて、おお!とか思った。
真面目なことを言ってしまうと、私は仕事ってやっぱり大事な大切なことだと思っていて、それは会社員でなければならないとかフリーターは駄目とか、主婦も仕事を持つべきとかそういうことじゃなくて、各人の役割というのか、その内容が何であれ、自分はこの場所でこの役目を担っていると自覚できることって素晴らしいと思うし、そういう人間が集まって社会が構成されると思う。それと路上で物を売ってた子の自己満足でいいんです、というのは気持ちはわからないでもないけど、彼女は続けて「でもこれがどうしてもやりたいこと、ってわけではない」と言っていて、私はそれを聞いていて、まず自己満足ということに関して【他人の役に立ちたいとは思っていない】という捕らえ方をしていること自体が自分を満足させない最大の原因ではないかと思った。それに彼女の発言の端々からは【他人から評価されたい】という気持ちがすごく伝わってきた。評価をされたいという欲求は誰にでもあるものだし、いけないことではないと思うんだけどな。もしも彼女が、まだ自分の望む評価を受けられなくて、なおかつそれに対する努力もしていないとしたら、自己満足という言葉は単なる言い訳にしか聞こえなくなってしまうし、事実満足していないっぽいから、すごく矛盾を感じた。
それと、ひとつ気になって「どういう意味なんだろう?」とずっと考えてしまったのが、『人生が嫌になったことがありますか?』というアンケートの結果を発表していた時。結果は年齢が若くなるほど、YESと答えた割合が多いという、番組的には盛り上がるものだったけど、私はこの『人生が嫌になったこと』という意味がよくわからない。「もーやだ!」って思うことなのか、真剣に「死んでしまいたい」と思うことなのか、どのくらいのことを言っているのか、ほんとわからなかった。私もよく「やだやだ!」って思うことがあるけど、何を?と問われたら、それに対して「人生」とは答えられない。普段からそんなに真剣に考えていないのかもしれないし、私が「生」に対する執着が強いからかもしれないけど、人生は少しも嫌にならないけどな。う〜ん。難しい質問ですよ、これは!
……なんだか真面目に書いてしまったけど、この番組を見続けてしまった理由はテーマに興味があったわけでも何でもなくて、ゲストに泉谷しげるさんが来ていたからです。だって、泉谷さんさ、「でも、お前よ、それはあれだぜ?」とか「ま、最初の動機は不純だよな」とか、確かにそうなんだけど、それじゃあ話が終わっちゃうよ!という発言をバシバシ入れてくれるので、面白くて目が離せなかったのでした!いいなぁ、泉谷さん。