knock on wood

日々の記録帳

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会

同性との友情を上手く育めない。他人との距離感が掴めない。そうした上手くいかないことの原因は周囲にあると思っている女性が主人公。ダブルヒロインで、生まれも育ちも現状も全く違う二人だけれど、根底にあるものはよく似ている。そんな二人が出会い、摩擦が起こり、疲弊し、別れてゆく物語。
物語の中では、共感する、しない、できる、できないがテーマになる章があるのだけど、私はこの物語の二人のどちらにもすごく共感ができた。と言ったところで、同じことをしたり実際には考えたりはしないから、少ないながらも友人に恵まれ、社会生活を送れているわけだけど。でも心の奥には、ヒロインたちのように、人を嫉妬し、他人の気持ちを慮ることができず、それなのに何故上手くいかないんだ!とジリジリするような気持ちがあることも事実で、本を読み進めながら、私の本当の顔はどっちなんだろうなぁ、なんて考えてしまいました。ヒロインたちは根本的には良い人で、私はこの、本当は良い人たちが出てくる物語が好きなんだと再認識しました(笑)