knock on wood

日々の記録帳

今年の後半から急に読み出した宮木あや子作品。出回っている作品をガーっと読んで、評判の良い「花宵道中」を残すのみとなった時点で、「太陽の庭」と「雨の塔」が自分の中では一番好きだなと思った。リアリティのない世界の話の方が面白いみたい。で、人気(らしい)の花宵道中なんだけど、今ちょうど半分くらい読みおわった時点で、ちょっと飽きてきた感がある。期待しすぎたのかもだなあ。それが作者の持ち味なのかもしれないけど、どろどろな世界をさらっと書くから「え、それだけ?」「え、ここでおわり?」って気持ちなんだよね。連作になってて、読み進めるうちに登場人物が起こした行動の理由とかもわかるんだけど、なんか物足りないような。面白いとは思うけど、扱う題材はどろどろしているのに、登場人物の腹の底から込み上げる執念が感じられない。なんか綺麗なんだよなぁ。作品では、綺麗な世界じゃないってことを強調しているようにも思えるけど、でも読んでる私は少し奇麗事に感じています。綺麗に死ぬなよ。どろどろ生きろよ!そんな簡単に終われないよ!これから残り半分読むんだけど、感想変わるといいな。あと、「八朔の雪」のシリーズを久しぶりに読んだよ。

花宵道中

花宵道中

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)